我国を代表する香辛料、山椒。
有史以前より現在にいたるまで、山椒は私達の食卓を美味しく豊に暮らしを健やかに彩り続けてきました。
山椒は有史以前から使われていました。肉や魚などを食アタリしないよう食べるためです。私たちの祖先は塩と山椒だけで調味していました。
![]() |
中国の「魏志倭人伝」によると、紀元3世紀頃の日本には山椒が山に自生してたことが記されています。
山椒の古名は「はじかみ」といい、古事記(7世紀)の中の神武天皇の歌にも詠まれています。10世紀ごろにはすでに薬や薬味として山椒の葉が利用されるようになりました。 15世紀の室町時代に書かれた「大草家料理書」には、山椒粉をふりかける「うなぎの蒲焼」の料理が紹介されており、すでに今日のような使われ方をしています。 |
お正月のお屠蘇(おとそ)にも山椒が入っていますが、これは中国より祝い酒に山椒を入れて飲む慣わしが伝承されたものです。
また、実をたくさんつけることから「子孫繁栄」のおめでたい木としても重用されていました。 |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
■香辛料・調味料として山椒は古代より肉や魚の防腐・におい消し、食欲増進のために利用されてきた食材です。その気品ある香りと独特の刺激的な辛味により、現代も和食に欠かせない香辛料、調味料として重宝されています。
最近ではイタリア料理をはじめ、西洋料理の隠し味としても利用され始めるようになりました。 |
![]() |
■薬や美容品として山椒は薬料としても昔から利用されてきました。
山椒には大脳を刺激して内臓器官の働きを活発にする作用があるサンショオールやサンショウアミドを成分に含み、生薬、漢方薬の重要な素材になっています。 山椒エキスは保湿・血行促進・白髪予防の薬用シャンプーなど美容品にも使われています。 |
![]() |
■サプリメントとして最近、山椒ポリフェノールの抗酸化能力やサンショオールの脂肪燃焼を高める効果が報道され、健康ダイエットの面でも大いに注目されています。
特に葡萄山椒は柑橘系の爽やかな香りを持ち、ストレス解消や精神安定・リラックス、集中力向上などアロマ用途にも期待されています。 |